中学の学力退化県は「サステイナビリティ」の欠落
この学力格差の主たる要因は、特に指導側にある学力維持・継続支援の、いわゆる“サステイナビリティ"の欠落にほかなりません。
すでに触れましたように、L.R.ハバードは「勉強の技術」(Study Technology)を開発し、その適用により世界の教育改革にに大きな旋風を巻き起こしています。しかし、残念ながらわが国の教育界ではあまり理解されず、例えば、教育学部のカリキュラム等にもほとんど導入されていません。
ハバードが開発したこの勉強に関する原則と技術は、学びを阻む3つの障害(Barrier)を基軸にその克服法を完成したものです。そして、その3つの障害を理解し、克服することによって、だれもが学びや勉強を前進させることが可能となります。
実は、「学力調査」でも提起されている課題の1つが、早期の勉強障害の発見とその除去対策にほかなりません。小学6年段階で必要な基礎的理解を曖昧にしたため、中3に進んでも依然として正しい理解ができずにいるのです。この指導側による基本的な学び方の放置こそ、義務教育に露呈している小・中校間の学力維持・持続の“負の格差"でもあります。
学びの障害を除去するハバードの「勉強の技術」
それでは以下、L.R.ハバードの「勉強の技術」から「学びの3つの障害」について、若干私見も交えながら整理しておきます。
第1の障害は質量の欠如(Lack of Mass):学びの主題となる質量や物質的な対象の不在により引く起こされる障害です。学びは仮想ではなく、リアルでなければならないことを指摘しています。さまざまな生理的反応から、その障害を具体的に検証している点が注目されます。
第2の障害は高すぎる段階(The Skipped Gradient):必要条件とする前段階を十分に理解することなく、新たな段階に進むことにより引き起こされる障害です。ここでも生理的反応等からその具体的障害を検証しています。
第3の障害は誤解された単語(The Misunderstood Word):3つの障害の中ではこの「誤解語」を最重要と位置づけています。彼はその一部を説明するために、次のような質問を提示しています。「あなたは今までに、あるページを最後までに読み終えたのに、読んだばかりのことが思い出せなかったことはありませんか?」 そして、彼は、理解していない、あるいは誤って理解している単語の後には、すべてが空白になる現象のあることを指摘しています。このような方法で、彼は「人間関係、心、そして理解に最も影響を及ぼすものが誤解語である」と定義しています。この第3の障害「誤解語」でもさまざまな生理的反応から検証していますが、ここでは致命的な反応として勉強の断念(ブロー、blow)をあげています。
学ぶ技術の向上こそ義務教育再生のカギ
「学ぶ技術は生きる技術、生きる技術は学ぶ技術−それは糾える縄のごとし」とする彼の理論は、まさに21世紀の知識基盤社会に生きる人々への大きな警鐘であるように思えてなりません。

親子で楽しむ学び方 LEARNING HOW TO LEARN
- 作者: L.ロン・ハバード
- 出版社/メーカー: ニュー・エラ・パブリケーションズ・ジャパン
- 発売日: 2007/09/01
- メディア: 単行本
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